先の見えない時代に融通の利くIR規制を

木曜日に東京都で新型コロナ感染症の新規感染が100人以上確認されたことにより、感染の第二波に入ってしまったではないかという懸念が深まり、再び営業自粛を余儀なくさせる可能性が表れた。

もちろん、これは起こりそうで起こらないかもしれない。新規感染者数が急に増加したように、来週にもまた感染者数が急に減少する可能性すらある。また、2020年10月をランダムな例えに挙げると、これは日本国民が改めて厳しい都心閉鎖に直面する時期となるかもしれないし、新型コロナ感染症に勝ったぞと発表される時期となるかもしれない。ここで念を押したいのは今後のことは誰も分からないということである。

とにかく、これは国際的IR事業者が日本の企業と盛大なコンソーシアムを形成し、何十億米ドルの開発計画を提案するはずの時期だ。

先の見えないこの重大時に100億米ドル(約1兆700億円)以上の投資にコミットして世界最大級のIRを大阪か横浜で建設する無謀な事業者は誰だろうか?そんな公約をするほどの怖いもの知らずがいたとしても、どこまでその公約を信用できるだろうか?銀行やそのほかの投資家がどこまで資金を貸付するだろうか?

AGB Nipponは3月から、安倍政権が既存の政策を押し通し、新型コロナ感染症は何の影響をもたらしてないかのようなスタンスをとるのが非現実的で逆効果を生じるものであると主張している。そんな立場の私たちは、国がようやくIRライセンス申請タイムラインを再検討すると示唆した赤羽 一嘉国土交通大臣の言葉が大歓迎である。延び延びになったものだ。

しかし、現時点では何もが決まっておらず、国が今の弱った状態で直面している問題に現実的なやり方で取り組むと信じる理由があまり見当たらない。日本政府が規制枠組の面でしくじると結論付けたラスベガスサンズ(Las Vegas Sands)の役員たちが正しいかもしれない。

残念ながら、今のご時世が必要としているのは日本の官僚たちにあまり見られない特質だ:柔軟性と想像力。

IR整備法を見れば、政策問題においては国が白地小切手をもらったようなものだ。国会に戻らず規制に関して根本的に異なるスタンスだってあり得る。ほとんどの重要な政策は官僚たちが打ち出し、内閣が後押しする。言い換えれば、国がその気になれば大きな変化の余地がまだあるということになる。

2020年の世界は、国の有識者会議や上級官僚たちがIR整備法を打ち出したときの世界とは明らかに違うものとなった。これは誰でも分かることだ。

この問題をスマートに対応する方法は二つしかないと考えられる。

一つは、現在のIR開発計画を多かれ少なかれ維持して、申請タイムラインを2~3年先送りするという。そのときには、この先における極端な不確実さが解決されているかもしれない。新型コロナ感染症のワクチンが開発され、政界がいつ通りのような状態に戻っているかもしれない。とにかく、そのときに100億米ドルのIR投資の実行可能性に関する疑問が解決しているはずだ。

もう一つは、IRが施設を一気にオープンするものではなく、より小さな規模でいくつかの開発段階を進めるものだと考えるという。日本のIRが30億米ドル(約3224憶円)の投資レベルでオープンして、市況により施設を拡張していったほうがやり易いかもしれない。

情熱的な提唱者の心を躍らせるIRのイメージではないが、現在の不安定な状況で自信をもって目指せるものの実際的な見直しの一部になるかもしれない。

それに日本が唯一参考にできるIR開発の見本であるシンガポールは、マリーナベイ・サンズ(Marina Bay Sands)とリゾーツワールドセントーサ(Resorts World Sentosa)の大型拡張を最近許可した。

日本が小規模からスタートを切って、そして提唱者の主張する通りにIRが成功を収めれば、現在の法律上で今後における拡張を許可し、やがて世界レベルのIRを開発出来ない理由はない。(AGB Nippon)

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