ハイナン島リゾート、疑似ゲーミングフロアの建設を計画

中国のハイナン島にある少なくとも5つの中国所有のリゾートが、リゾート内の大宴会場をを疑似ゲームフロアに改装する計画を打ち出しているとブルームバーグ・リサーチ(Bloomberg Research)が報じている。

計画を知る人によると、そのゲームフロアではプレイヤーが現金を賭け、リゾート内のショップ・レストラン・ホテルで利用可能となるポイントとして賞金が還元される形になるという。

これは、いわゆる 「エンターテイメントバー」のコンセプトといえる。しかし、このコンセプトが計画されたのはハイナン島においてこれが初めてのことではない。

2013年に、サンヤ・ベイ・マングローブ・リゾート・ホテル(Sanya Bay Mangrove Resort Hotel)でハイナン島初のキャッシュレスカジノが開業していた。カジノ内では、バカラなどのゲームの賞金を、ホテルの部屋・電子機器・ジュエリーなどに交換することが可能だった。しかし、地元検察当局がホテル側の法律違反を指摘し、翌年の2014年に操業停止となった。

結局のところ、ハイナン島裁判所は、キャッシュレスカジノのオぺレーション自体は法律に違反していなかったという最終的な判決を昨年12月に下している。

とある情報筋によると、リゾートの各オーナーはすでにバカラテーブルのサプライヤーとコンタクトを取り、改装への計画を進めている。またオーナーらは、ここ数ヶ月でのハイナン島政府関係者と非公式ではあるが議論を重ねているという。

しかし、現在のところ、ハイナン島政府当局がこのようなエンターテイメントバーまたはキャッシュレスカジノの存在を認めるかは不明である。

ブルームバーグのマーガレット・ファン氏(Margaret Huang)は、「政府は、ギャンブルの経営に対する態度を決めるのに難航するだろう。」と述べている。

コンサルティング会社IGamiXのマネージング・パートナーであるベン・リー氏(Ben Lee)は、 「規制と経済発展のバランスをとるのは難しい。地元の人々との会話を通じて、彼らがハイナン島に訪れる変化に対して積極的な気持ちを示していることがわかった。エンターテイメントバーは、海外へ出かけたことのない本土の人々を惹きつけるだろう。今後5〜10年で、さらに興味深い発展がこの地域で見ることができるのではないか。」とブルームバーグにコメントを寄せている。(AGB)