モルガン・スタンレー:マカオではゲーミング以外の収益が増加

モルガン・スタンレーの研究メモによると、マカオの主なカジノを経営する6社のEBITDA(金利・税金・償却前利益)成長率がゲーミング以外の収益増を背景に、ゲーミング総収益(Gross Gaming Revenue = GGR)の成長率を上回ったと述べた。

カジノホテル施設のEBITDAは前年同期比で27%増加し、ゲーミング総収益の成長率は20%、マス・マーケットの成長率は19%だと最近発表された四半期決算の分析で明らかになった。

これは、ゲーミングのコンテンツに大きな改善が無く、マス・マーケットとVIPマーケットはほぼ同じ成長率である中である。

モルガン・スタンレーの理由付けは、VIP層の期待値を上回る勝率、マスビジネスの増加による営業レバレッジ、ゲーミング以外の収益増加、そして新しいカジノの開業であった。
1部屋あたりのホテル収益は3月に15%増加し、ギャラクシー・エンタテインメント・グループ場合は小売売上高が31%増加した。

モルガン・スタンレーは2018年のゲーミング総収益の成長率予測を16%に維持しているが、マス・マーケットの成長率予測を15%から17%へと推計している。また、VIPマーケットの成長率を18%から15%に引き下げた。

第2四半期にも成長を見込めるが、6月はモスクワで開催されるサッカーのワールドカップの影響を受け、過去の例からゲーミングの収益が落ちることが予測される。株価の下落が続くタイミングとして、買い手として進出するタイミングが良い時期の可能性があると指摘している。

第1四半期のその他の興味深い結果としては、多くの指標が未だ2014年のピークを大きく下回っていること。また、第1四半期のEBITDAは24億ドル(約2570億円)で、2014年の同四半期の28億ドル(約3000億円)を12%下回った。カジノホテル施設のEBITDAの27%の成長率は、2013年第4四半期の35%を下回り、1人当たり人件費は7%増で去年の同期で記録した14%より下だった。(AGB)