佐世保、和歌山、苫小牧の地方選が迫る

統一地方選の後半戦で、佐世保市の市長選と市議選および和歌山市と苫小牧市の市議選などが14日、告示された。これら地域ではIR招致が争点となっている。

前回無投票で当選した佐世保市長である朝長則男氏は、無所属の田中隆治氏と対立する。田中氏には組織的な後援ベースがなく、12年前の市議選では50人中最下位で終っているため、朝長氏の競争相手になると言い辛い。

IR実施法はIR招致に市議会の承認を必要としないが、市議会は市長判断に対して影響力があり、新たな条例などを通す場合には協力しなければならない。

佐世保市議選には定数33に対し44人が立候補した。

IRの観点からは和歌山市議選の重要度が高い。和歌山市長の尾花正啓氏はマリーナシティにカジノを開業する場合、県庁の方針と異なり外国人専用にするスタンスを取っている。尾花氏は最終的には日本人のカジノ入場を認めると予想されているが、市議選の結果次第で昨年7月の当選時に挙げた「カジノは外国人専用」というスタンスに反対するのが難しくなる。しかし、和歌山市議選では定数38に対し45人しか立候補していないため、市議会レベルで大きな変化は起きにくい状況である。

苫小牧市議選では定数28に対し31人しか立候補していない。

今年は野党側が多くの立候補者をたてることが出来ていない状況が目立ち、統一地方選では与党勢力に対抗す間もなく結果がでてしまっている。

投票日は4月21日。(AGB Nippon)