シルバー・ヘリテージ、非常勤会長として起業家を任命

シルバー・ヘリテージ・グループ(Silver Heritage Group)は、オーストラリアの起業家ジェイムス・スペンセリー氏(James Spenceley) を非常勤会長および取締役として任命した。この任命は即時発効となった。

同氏は受賞歴を誇る企業家であり、オーストラリア証券取引所上場のオーストラリア第4位の規模の通信会社ヴォーカス・コミュニケーションズ(Vocus Communications)の創設者兼元CEOである。同氏は2007年、100万豪ドル(約8300万円)の資金でヴォーカスを設立した。2016年2月、同氏がCEOの地位を退いた頃には、時価総額50億豪ドル(約4146億円)を超えるASX100企業とまで成長を遂げた。

最近、スペンセリー氏はオーストラリアの小規模の資本投資ファンドであるMHORアセット・マネジメントを共同設立した。また、「EYの年間ベスト起業家」賞を2度にわたって受賞してきた。

現在、同社には3人の非常勤重役が在籍し、今年度末まで給与の半分を削減して、同グループによる今年後半に予測されている流動性危機の対処に寄与することとなる。

重役職の4人のうちの3人の減給に伴い、37万5000豪ドル(約3110万円)相当額の節減が可能になるという。

先週、シルバー・ヘリテージは、ネパールにおける新しいIRが立ち上げになることから、役員会は現金給与の半減およびコスト削減にあたってのその他のイニチアチブに同意している旨を公表した。

オーストラリアに上場する同グループは、ネパールでのタイガー・パレス・バイラワ(Tiger Palace Bhairahawa)の開場、ならびにベトナムのフェニックス・クラブ(Phoenix Club)とカトマンズのザ・ミリオネアズ・クラブ(The Millionaires Club)という成熟した地所の業績不振によるキャッシュバーンが、190万米ドル(約2億318万円)相当の第1四半期調整済みEBITDA(金利・税金・償却前利益)の損失の原因となったと述べたとのことである。

第2四半期の最初の7週にわたる取引週は相当に堅調な成果となったものの、同社は、後半では流動性が逼迫する見通しであると述べているそうだ。(AGB)