ネパール政府、既存のカジノを完全に合法化へ

ネパールのマスコミ報道によると、ネパールのギャンブル業界がブームとなることが考えられることを受け、ネパール政府がこの部門に対する国外投資を招致することを目的に新たなカジノ法案の提出を行い、既存のカジノを完全に合法化という。

カトマンズ・ポスト(Kathmandu Post)によると、観光省のスポークスマンを務めるガンシアム・ウパダイ氏(Ghanshyam Upadhyay)は、「来週、我々は、2018年版のカジノ法案(Casino Bill 2018)の準備を進めるうえでの大筋の承認を得るために内閣に法案を提出します」と述べている。

「法務省はすでに素案を承認しています。内閣の承認が出れば、法案の起草を開始することができます。カジノ法を導入する動きは、急速な成長が見込まれているこの業界の投資や雇用を底上げさせることが狙いです」と述べている。

新しい法案に伴い、この業界の国外投資が増大すると言われていることから、内部事情に詳しい人物によると、この新しい法案が目論む唯一の目的とは、政府に税金やロイヤルティを支払うことなく自由に運営されている既存のカジノを完全に合法化ことであるという。

これは、2016年の最高裁による仮命令に起因している。この仮命令では、運営者はこれまでの支払義務の一部を負うことで運営を継続することが基本的に許可されることとなった。

「最高裁にとって最も厄介な問題点は、ライセンスを破棄したため、税金およびロイヤルティを徴収できないことです。法的に言えば、カジノの運営は違法です。しかし、この最高裁の決定を高く評価すべきでしょう」と、観光省の役人は述べている。

新しいカジノ法案は、2013年版のカジノ規制(Casino Regulation 2013)および最高裁の命令よりも優先されることとなる。

「新しい法案に伴い、より優れた管理体制でカジノを規制できるようになり、国外投資家による投資を保護することになるでしょう」。(AGB)