ラッシュ・ストリート・ジャパン、苫小牧市に注目 

10月上旬にシカゴに本社を置くラッシュ・ストリート・ゲーミングの日本法人がひっそりと設立され、IRライセンスキャンペーンの主な方向性として北海道の苫小牧市に注目している模様。

ラッシュ・ストリートの役員らは約3年に渡って日本を訪問しており、この数ヶ月でラッシュ・ストリート・ジャパンの法的設立と国内の広報会社としてフィンズベリー(Finsbury)が採用されたことでキャンペーンは加速している。

ラッシュ・ストリート・ジャパンのパートナーまたアドバイザーであるスティーブ・リトボー氏(Steve Rittvo)はAGB Nipponとの独占インタビューにて「北海道苫小牧市に注目しており、場所や市場が気に入っている。我々は北海道の文化やコミュニティ、そして環境の一部となるIRを作成する機会が存在すると信じている。我々の目的はインバウンド観光の引き寄せ役として機能し、地元の近隣コミュニティをも引き付ける完全包括的リゾートを建設することである。」と述べた。

苫小牧市のサイトに注目している5社以上存在する他の国際IRオペレーターとの競争上のラッシュ・ストリートの利点について質問されると、リトボー氏は以前と同様に企業の全歴史は過去にカジノを受け持った経験が皆無だった中小規模のコミュニティへの参入の成功に基づいたものだと答えた。リトボー氏はまた、ラッシュ・ストリートはシーザーズやハードロックのような有名な地元ライバルと比較しても充分に強力なバランスシートを持っていると主張。

「ラッシュ・ストリート・ジャパンは当社がニール・ブルーム氏(Neil Bluhm)からの投資およびJMBリアルティ(JMB Realty)、ウォルトン・ストリート・キャピタル(Walton Street Capital)、そしてラッシュ・ストリート等の企業の専門知識とリソースを組み合わせて利用することが可能であるため最も強力なバランスシートを所有している。」とも語った。

ラッシュ・ストリート・ジャパンは苫小牧IRの経済予測を既に発表しており、1日あたり1万2500から1万9500に及ぶであろう訪問数に加えてピークシーズンの需要は1泊2000〜2750室と推定している。また毎年の総ゲーミング収益(GGR)が13億5000万米ドル(約1525億円)から18億5000万米ドル(約2090億円)に達し、年間収入は19億米ドル(約2145億円)から26億米ドル(約2940億円)になると予測。

リトボー氏は「経済見通しは地元の市場への理解と我々が何をどういった目的で構築するのか納得するために行われた。この分析は我々が行っていることが短期的また長期的な面においても財務的に実現可能であることを保証するために役立つプロジェクトの基礎である。これらの経済予測に基づき地域に適した要素と構成要素を用いた上でそれに見合った規模を決定することが可能。主要不動産開発者としての我々の主な違いはホスト地域に合わせたプロジェクトを開発することである。前開発は現在も継続中の対話とホストコミュニティとの関わりの下で行われている。」とも述べた。(AGB Nippon)