ロッテ・ツアー、済州島での買収でカジノビジネスに参入

観光旅行先として日本人に人気の韓国の済州島では、旅行会社ロッテ・ツアー・ディベロップメント(Lotte Tour Development)が150億ウォン(約15億円)でパラダイス済州ロッテ・カジノを購入。これにより、カジノ部門への投資を続けている。

今回、単独でのカジノ業界への進出はロッテ・ツアーでは初となった。また、数年前から進出を目指していたといわれている。2014年、カジノ運営を許可するために、協会の定款が変更された。

ロッテは、韓国初のIRを含め、外国人のみを対象とした5件のカジノを運営しているパラダイス(Paradise Co.)の100%の株式を買収した。ロッテはこの買収に150億ウォンを投資し(約15億円)、更に284億ウォン(約29億円)の負債を負うこととなった。

済州ロッテ・カジノは、500室の客室を持つロッテ・ホテルを運営している。

近年、済州島のへのカジノ投資の多くは、中国大陸からの観光客により促進されている。これは、市場の約30%を占めている。ところが、韓国が米国のミサイル迎撃システムを展開するという韓国の決定による北京とソウルの政治的ないさかいにより、ツアー旅行が禁止され、この部門の市場に大きな影響が及んだ。

このため、今年6か月の中国大陸からの観光客は3.7%下落している。日本人観光客の割合は18%を占め、第2の市場ソースとなり、同期間において18%上昇した。

報道発表では、「カジノディーラーやカジノ運営のITシステムなど、熟練したカジノの専門家とともにパラダイス・グループの運営のノウハウも手に入るため、この買収はロッテ・ツアー・ディベロップメントがカジノビジネスに進出するのには理想的です」と話した。

一方、ロッテは中国の不動産開発業者のグリーンランド・グループ(Greenland Group)との済州島におけるIRの共同開発を行っている。済州ドリーム・タワー(Jeju Dream Tower)は、同島最大かつ最長の構造を持ち、現在では19階までの層が建築されている。同タワーは来年にオープンが予定されている。(AGB)