SJMホールディングス、6月~9月期予想を下回る

SJMホールディングス(SJM Holdings)の2019年6月~9月期におけるEBITDA(金利・税金・償却前利益)が予想を下回る結果となった。要因としてVIPゲーミング総粗収益(GGR)が43%急落したことが挙げられている。

同社の報告によるとゲーミング純収益が3.2%減の80億香港ドル(約1110億円)、EBITDAが3.4%増の9億5000万(約130億円)となった。多くの予想を約3%下回る数字である。VIP向けGGRが29億香港ドル(約400億円)の43%減、マス向けGGRが63億香港ドル(約870億円)の12%増だった。

SJMの最高経営責任者兼副会長のアンブローズ・ソー氏(Ambrose So)は「世界経済にはチャレンジが多いものの、マス向け市場の収益・利益がマカオ市場のVIPゲーミングにおける不確定要素を埋め合わせている」と語り、「また、コタイ地域のグランド・リスボア・パレス(Grand Lisboa Palace)は、政府による建物検査が控えているため近い将来に竣工する」と述べた。

バーンスタイン・リサーチ(Bernstein Research)のアナリストは、SJMがコタイ地域に施設を構えてないことにより引き続き損していると述べたが、VIPとマス向けゲーミングのより良いバランスにより利益率が改善していることも指摘した。

リスボア・パレスの建設が完了に近づき、政府がオープン前に行う建物検査のタイミングによりオープン日が決まる。

SJMのマカオ市場におけるGGRシェアが約13.8%で、VIP向けGGRが11%でマス向けが15.6%だった。前年同期のシェアが15.3%だったため僅かな減少となる。(AGB)