マカオの台風被害、復旧にスタッフを投入するカジノ経営者たち

台風22号(マンクット = Mangkhut)は週末にかけてマカオも襲い、これにより2002年にカジノ経営権が与えられて以来初めて、数々のカジノが閉店を余儀なくされた。台風一過、マカオの街を台風の爪痕から復旧することに貢献しようと、マカオのカジノ経営者たちはスタッフを総動員させている。

今回の台風の影響で、9月におけるカジノの総収入は落ち込むと予測される。

バーンスタイン・リサーチ(Bernstein Research)のアナリストたちは、その月のカジノ総収入(GGR)について変化なし、もしくは最大の3%減少と見込んでいる。

メルコリゾーツ&エンターテイメント(Melco Resorts & Entertainment)によると、自社のスタッフおよそ100人で構成される一団を編成し、公共の安全の確保と海岸の清掃作業にあたらせているという。

メルコの施設と建設サービス部門に所属する従業員たちは、危険な状態にある街中の壁やフェンスなどの修理作業の支援にあたっている。

また、メルコが編成したもう1つの従業員の一団は、マカオ政府観光局と協力して、マカオで最大の自然海浜、黒沙(Hac Sa)海岸での清掃活動に参加し、台風の影響で浜辺に打ち上げられたゴミや廃棄物の回収にあたっている。

「私たちの思いは、昨日の台風で被害を被った施設や家屋の人たちと共にあります。もちろん、同様に家が被害を受けた当社の従業員たちも例外ではありません。私たちスタッフ一同、迅速に復旧作業が進み、街に秩序が戻るよう、政府の活動に協力してゆく所存です。今後もさらに救済活動が進み、街が必要としている支援を提供できるように全力で取り組んで参ります」と、メルコの最高経営責任者(CEO)、ローレンス・ホー氏(Lawrence Ho)は語っている。

サンズ・チャイナ(Sands China)も、マカオの街の復旧作業に協力するため自社のスタッフを投入したという。

サンズ・ケアズ・アンバサダーズ(Sands Cares Ambassadors)は、台風がやってくる前に老人ホームを訪れて台風に備えた一連の準備作業に協力したが、月曜日に再び施設を訪れて修復作業に協力する予定である。

サンズ・ケアズ・アンバサダーズはまた、澳門明愛(Caritas de Macau)とチームを編成して、ビラ・ベルデ(Villa Verde)の高齢者生活福祉センターの居住者たちのためにサンズ・チャイナが用意した弁当類を配達する作業にも協力している。

今回の台風は、昨年8月にやはりマカオを襲った台風13号(ハト = Hato)よりも強力であったが、事前の対策がより万全にできていたようである。(AGB)