政治的危険性で北海道IR見通しに陰り

苫小牧市の熱意とは裏腹に北海道からのIR入札の見通しに暗い政治的な暗雲が影を落としている状態となっている。

保守派の高橋はるみ知事が来年の春に5期目に入る意思はないという報道が金曜日に浮上。代わりに高橋知事は来年の夏に参議院での席を目指しているとのこと。高橋知事は今のところこれらの報告の承認も拒否もしていない。

仮に高橋知事が退席すれば野党が北海道の知事職を就く可能性が高まり、道内の全IR計画が即座に停止することが充分に考えられる。与党支持者がIR構想を支持する可能性はあるものの、それも保証はされていない。

北海道新聞が約1カ月前に実施した世論調査によれば回答者の65%が北海道IRに反対し、わずか33%のみが支持しているとのこと。

今年の夏、北海道新聞は北海道議会の会員ら相手にアンケート調査を行ったが、結果は思わしくないものとなった。101議席内の5議席のうち、元民主党議員25人と日本共産党員4人は北海道でIRを主催することに反対している反面、49人から成る自民党会派、12人の独立委員会派、また8人の公明党会派は各自内部にて分裂しており、IR実施に対して積極的な立場を取っていない。

さらに野党第一党である立憲民主党は大きな利益を得られる県として明らかに北海道に注目している。党代表の枝野幸男氏は他のどの地域よりも頻繁に北海道を訪問している。

来春の統一地方選挙には知事選挙と総選挙の両方が含まれている。保守党勢力がIR計画を進めるには両戦に勝つ必要があると思われる。(AGB Nippon)