メルコのスタジオ・シティ、2020年からVIPゲーミング廃止へ

メルコリゾーツ&エンターテインメントのマカオのIRスタジオ・シティ(Studio City)は2020年の1月15日からVIP用のゲーム運営を廃止する予定でいると米国証券取引委員会への報告で発表した。VIP客用のゲーミングに対する方針転換は2015年の開業から2回目となる。メルコは廃止の理由について今のところ説明していない。

2015年の第4四半期にオープンしたスタジオ・シティはVIP用ゲーミング無しで開業した初めてのマカオIRだった。オープン時には200のゲーミングテーブルを運営し、翌年にはマカオ政府のハイローラーからマスマーケットへ転換する方針に倣って50台のテーブルがマス市場用に追加される予定でいた。しかし一年後には方針転換がありマカオの大手ジャンケット事業者であるサンシティ・グループ(Suncity Group)とタクチュン・グループ(Tak Chun Group)のVIPルームが設けられた。

昨年の第3四半期の結果報告ではスタジオ・シティでのVIPゲーミング運営による収益は1230万ドル(約13億3550万円)を記録し、前年第3四半期に記録した1680万ドル(約18億2400万円)を下回り、前年比では27%減となった。当時は「2019年11月以降にVIPテーブルを運営し続ける保証はありません」と述べている。

メルコが同IRの運営を経由するジョイントベンチャーであるスタジオ・シティ・インターナショナル・ホールディングス(Studio City International Holdings)は昨年10月に米国で新規株式公開を行った結果、メルコのスタジオ・シティ株式所有割合が60%から57.3%に下がった。(AGB)