マカオのゲーミング株、アナリストは弱気ムードの今こそが買い時と強調

投資信託の格付け評価を行うモーニングスター社(Morningstar)のアナリストによると、中国の景気減速や米国との貿易戦争に対する懸念がありながら、マカオのゲーミング産業株を保持することを勧めている。

同社アナリストのチェルシー・タム(Chelsea Tam)は、現在の弱気ムードの時期こそ長期投資家にとっては買い時であると述べ、「SJMホールディングスとメルコリゾーツを除いて、私たちが評価する全てのマカオゲーミング株は過小評価されているようにみえます」と状況を説明した。

タム氏は、2019年のマカオでのゲーミング収益に関してはVIPゲーミング収益の一桁台前半の減少に伴い、一桁台後半の減少を見込んでいる。更にマスマーケットのゲーム収益も中国の景気減速により一桁台前半の減少を予測している。

しかし、同氏は今回の後退は、中国政府が腐敗に対する取り締まりを強化した2015年ほどにならないと予想している。「今回は、ゲーミング業界のバブル崩壊の兆しを見せていないため、2015年ほど深刻な景気後退は予想していません」とタム氏は付け加えた。

モーニングスターはマカオに対して、長期的には1桁台の年間ゲーミング収益増が期待できると語っている。「リスボア・パレス(Lisboa Palace)、ロンドナー(Londoner)、ギャラクシー・マカオ(Galaxy Macau)の第3第4フェーズの開業および過去数年間で開業したその他のリゾートは今後10年間のマカオに対する訴求力を活性化し、ゲーミングの総粗利益を牽引するでしょう」と最後にタム氏が強調した。(AGB)