メルコリゾーツ、クラウン株式20%買収に1300億円

メルコリゾーツ&エンターテインメント(Melco Resorts & Entertainment)は30日、クラウン・リゾーツ(Crown Resorts)の株式約20%を17億5000万豪ドル(約1310億円)で買収することで合意した。メルコはオーストラリアに本拠を置くクラウンとの10年間のパートナーシップを解消してから僅か2年しか経っていない。

米国証券取引委員会に提出した資料によると、メルコは1億3550万の株式を各13豪ドル(約990円)で買収する。また「今後も株式数を増やす機会を歓迎します」と規制当局の承認がおりればシェアを増やす意向を示した。さらに承認後、メルコはクラウンの取締役会の座も要求する。

メルコの会長兼CEOのローレンス・ホー氏(Lawrence Ho)は「メルコがクラウンに投資することは、オーストラリア最高の統合型リゾート体験を提供する企業の株式を戦略的に入手する絶好な機会です」と語った。「パースとメルボルンのクラウン施設はワールドクラスのエンタメ施設であり、クラウン・シドニーはマカオの「モーフィアス(Morpheus)」のように街を世界に広める象徴的な建設物になると信じています。」

また、ホー氏はメルコとクラウン両社は「コアなDNAが似ている」と述べ、ビジネスに対する価値観が共有されていると説明した。「私自身もクラウンの幹部を個人的に知っています。今後クラウンのオーストラリアにおける業績と開発を共に強化し、国際市場のゲストにもクラウンの良さを広めていきたいと思います。」

ウィン・リゾーツによるクラウン買収計画が4月に明るみになっていたが、クラウン側が時期早々に公表したことにより交渉は決裂した。

クラウンは2017年5月にメルコ・クラウン(Melco Crown)の共同事業の株式を1年の時をかけて売り払った。当時の売却は国際市場への拡大から撤退する意味が込められていた。その後、中国でスタッフ数名が逮捕された。(AGB)