シーザーズ・エンターテインメント、米国市場に再び焦点を当てるか

エルドラドの最高経営責任者であるトム・リーグ氏(Tom Reeg)は新しくなったシーザーズ・エンターテインメント(Caesars Entertainment)が米国IR市場に焦点をあてることを示唆し、アジア市場関係者を驚かせた。

同氏は決算説明カンファレンスコールにて「国際的な面ではまだ具体的な決定をしていない」と述べ、「皆さんの知る通り我々は国内を最優先にしているので… 正直なところ、国際的な事業機会がとんでもないものじゃない限り、そちらに方向性を変えることは考えにくいが、現時点では何も決定していない」と続けた。

日本でのIRライセンス入札が「とんでもない」事業機会になるかどうかはまで不明であり、リーグ氏が話した内容はもしかしたらより小さな規模のシーザーズ・コリア(Caesars Korea)にとって重大な意味を持つかもしれない。

その一方、シーザーズの日本におけるスタンスがすぐに変わることはないと考えられる。少なくともエルドラド・リゾーツ(Eldorado Resorts)との合併がシェアホルダーや規制機関に綿密に精査されてから完了するであろう2020年までは、現在の経営陣が残り続けるでしょう。

この規模の取引だと承認に至らない可能性は必ず存在するとはいえ、現時点ではそういったトラブルが起こる兆しがない。

合併が完了すれば、共同会社がリゾート数と収益予想の面では米国のもっとも大きな事業者となる。エルドラドの発表内容によると、EBITDAR(金利・税金・償却・賃借費前利益)が年間36億米ドル(約3860億円)だと予想される。唯一の競争者と考えられるMGMリゾーツ(MGM Resorts)のEBITDARが25億米ドル(約2680億円)である。(AGB Nippon)