メルコ、フィリピン証券取引所から上場廃止

メルコリゾーツ&エンターテインメント(Melco Resorts & Entertainment)は、フィリピン国内における資金調達が順調に進んでいないことから、フィリピン証券取引所からフィリピン国内の事業部門であるメルコリゾーツ&エンターテインメント・フィリピン(Melco Resorts and Entertainment Philippines Corporation = MRP)の上場廃止する予定である。

これを受けて、メルコの親会社であるMCO・フィリピン・インベストメント(MCO Philippines Investment)は、一般保有されている発行済み株式の残りの27.2%を買い取ることになる。

日本でのライセンスの取得に向けて努力しているメルコは現在、フィリピンの首都でシティ・オブ・ドリームズ・マニラ(City of Dreams Manila)という統合型リゾート(IR)を運営している。

同社は更にマカオに2つの統合型リゾートを保有しているほか、キプロス島にも施設を建設中である。

メルコ・インターナショナル・ディベロップメント(Melco International Development)によると、「上場企業としての立場を維持するために多大なる努力と費用が払われたにもかかわらず」、近年は資金調達が順調に進まなかったことから、MCOフィリピンはMRPの上場廃止を決定した。

現在、MRPの株式の72.77%を保有しているMCOによると、1株あたり7.25フィリピン・ペソ(約15円)の価格で残りの発行済みの15億株を買い取るという。

今回の上場廃止は、出願に準じて2018年9月17日頃に行われる予定である。

月曜日に、バーンスタイン・リサーチ(Bernstein Research)は「流動性資産が限られた株式公開会社である関連会社をなくすことでメルコの複雑さが軽減され、メルコはフィリピンでの事業をより柔軟に成長させることが可能となる」ことを理由に挙げ、今回の取引が好意的に評価されるべきであると語っている。(AGB)