他の主な地元指導者らからの積極的な指示を得ていないにもかかわらず、独立路線を行く河村たかし市長は名古屋市からのIR入札可能性について調査を進めている。
河村市長は7月30日の定例記者会見において今夏に有識者勉強会を設立し、特に地元のホテル業界の見解に注目すると述べた。
河村市長はカジノのみの設立では成功は保証されないとし、「成功例も失敗例もある。分かりやすく調べる必要がある」と指摘。
数ある大きな課題の中でも河村市長と大村秀章知事との緊迫した間柄は深刻な問題とされる。知事は市長の予期せぬIR構想に対して冷えた視線を投げかけており、「事務方がとまどっていると聞いている。特にコメントはない」 と述べている。
実際、JR名古屋駅周辺のどの辺りにIR設立が可能と市長が踏んでいるのかは名古屋市の官僚らにもはっきりされていないという報告もあり、開発の可能性のある土地はない様子である。
また河村市長は数週間前に東海旅客鉄道会長の柘植康英氏からも「IRと名古屋駅近辺の役割はかみ合わない」と強い反発を受けており、十分な広さの土地を確保出来る可能性に疑問が生じている。
河村市長が外出先の入札に関心を表明する前までは、大村知事は中部国際空港が主催の同県の常滑市からの入札を一年以上検討していた。大村知事は常滑氏への入札に対する積極的な支援をまだ発表していないもののそれに向かって動いているようであり、河村市長の行動は明らかに大村知事にとっては歓迎すべきものではないとされる。 (AGB Nippon)