実質的にオンラインギャンブルの禁止に繋がりかねないアメリカ合衆国司法省の異例な政策の覆しの裏には、ラスベガス・サンズのシェルドン・アデルソン会長(Sheldon Adelson)の何百万ドル(数億円)の働きかけがあったと考えられる。ウォール・ストリート・ジャーナルのリポートによると、更新された法的意見の文言などは、アデルソン氏に雇用されたロビーイストが2017年に作成したものと非常に類似しているようだ。
政策が覆されたのが策定のたった8年後となった。多くのゲーミング業界役員がオンラインギャンブルを大きなチャンスとして見ているため、政策を変えるべきというアデルソン氏の意見はあまり支持されていなかった。
ウォール・ストリート・ジャーナル紙によると、アデルソン氏は「オンラインギャンブルが実在のカジノの収益に食い込み、未成年のギャンブルや依存症を促す可能性もある」と長いこと主張してきている。
アメリカ合衆国司法省は、アデルソン氏の政治的な影響が政策の覆しに関与していることを否定しているが、これまでトランプ大統領と共和党の金庫に何千万ドル(数十億円)を注いできたラスベガス・サンズの会長を見てきている者にとっては、彼が政策を思いのままに影響できる男である評判が強くなるでしょう。
2018年の10月にプロパブリカ(ProPublica)というアメリカの情報機関は、トランプ大統領がアデルソン氏の日本IRライセンス取得のためにロビー活動を試したという内容の記事を掲載している。(AGB Nippon)