様々な民間・公共部門の情報をまとめると、2025年に夢洲がどんな姿になるのか、基本的なイメージが形となりつつある。2025年とは、大阪湾の人口島で新規IRの建設と国際博覧会の開催が控えている年だ。
訪問者の入り口となる夢洲駅を含む55階のタワーが島の中心部に建設される。大阪メトロにより開発される駅から線路が二つの方向に分かれていくことが予想される。南東にある咲洲へのメトロ中央線と北東へ舞洲まで走るJRゆめ咲線である。鉄道会社の近畿日本鉄道と京阪ホールディングスは、同じ線路を使って京都や奈良への直通運転を結ぶ可能性もある。
夢洲駅のタワーは、高さ250メートルで総工費が1000億円を超えると考えられる。ホテル、エンターテインメント、商業施設、最上階の展望台などが入る予定だ。
島の北岸は、国際IRオペレーターのためのエリアになり、夢洲と舞洲緑地公園を隔てる約400メートルの水路に面している。
もちろん、いくつかのIRオペレーターがそれぞれのコンセプトと提案をもって入札に参加するため、IRエリアの構成はまだ明らかになっていない。しかしながら、カジノの他に、大規模のMICE施設や豪華ホテルが含まれることは予想される。
IRエリアの隣の北西部には太陽光発電施設が設置される。
南西部には、夢洲の面積の約半分を占める国際博覧会のいくつかのエリアがある。2025年5月3日~11月3日の期間に開催される博覧会は、約2800万人の来場者を集める見通しである。
夢洲駅タワービルの一番近くには、博覧会の重要な展示のほとんどが入る「パビリオンワールド」が位置し、複雑な並び方になっている近代的な建物が特徴となる。
島の最も西部には、作り込まれた公園をモチーフにした休憩などに向いた「グリーンワールド」が開発される。
博覧会で必要となる宿泊施設などの設備が南部の「ウォーターワールド」に含まれる。
最後に、夢洲駅タワービルの東部には、既存のコンテナターミナルが残る予定である。観光客や来場者のほとんどが夢洲駅の西口へ誘導される可能性が高いため、エンターテインメント施設のあるエリアの外に存在する東部はあまり見られることはないでしょう。
全体的に考えると、バブル景気の崩壊以降「負の遺産」と言われ、1970年代の開発後から放置されてきた夢洲は、今後の6年間で開発計画に数千億円と最新技術が注がれることが奇跡的である。(AGB Nippon)