与野党で複雑な混乱期が長く続いていたが、4月の北海道知事選挙は野党側の石川知裕氏(45)と与党側の鈴木直道氏(37)の一騎打ちとなることがようやく明らかになった。
二人の若き候補者は、それぞれの党をまとめるのに道が険しい。
2009年衆院選で大物政治家の中川昭一氏を劇的に敗れた石川氏は、政界の有名人となったが、翌年に政治資金規正法違反を巡る事件で2014年に有罪判決を受けた。
知事選挙の候補たる者の経歴に聞こえないが、判決の裏腹に小沢一郎氏を首相の座に近づかせない政治的な動機があったと多くの人が信じている。特に左派の間では、小沢氏の秘書を務めた石川氏が完全に無罪で検察の暴走の被害者だとされている。
今回の知事選挙で石川氏が政治界への復帰を目指しているが、北海道の一般有権者がどういう風に石川氏の過去を受け取るのかが不透明である。
夕張市の市長として二期目を務めている鈴木氏は、2011年の統一地方選に当選を果たして全国最年少市長となった。当時に鈴木氏を夕張市に派遣したのが、資金提供問題で2013年に東京都知事を辞任した猪瀬直樹氏だった。鈴木氏は小さな市の市長にしては知名度が高く、任期中に成功を収めている。
鈴木氏が与党候補になるのに苦戦が伴った。例えば、IR業界に親密な橋本聖子氏が出馬に意欲を見せ、最終的に保守分裂を回避するために不出馬に同意したことなど。
北海道知事選挙は、若くて有能な候補者の厳しい対決となるでしょう。
IR業界からしては、開発が前進するのに鈴木氏の勝利が前提条件だと考えられる。(AGB Nippon)