クラウン・リゾーツ(Crown Resorts)が中国での違法なギャンブル促進活動を行い、VIP客のビザを促進し、犯罪組織と密接に関係しているなどの疑惑に対して、オーストラリアの上院議員の何人かが独立調査を求めている。
週末にかけてエイジ紙(The Age)、シドニー・モーニング・ヘラルド紙(Sydney Morning Herald)およびニュース番組のシクスティ・ミニッツ(60 Minutes)のメディアによって報道された内容に関して、クラウンは否定している。
ギャンブル反対の姿勢で有名なの無所属のアンドリュー・ウィルキー議員(Andrew Wilkie)は、議会での調査を求めている。彼の呼びかけには無所属のジャッキー・ランビー議員(Jacqui Lambie)も後援した。
「議会が対応することの意味を首相と野党党首が理解することを願っています」とウィルキー議員はザ・エイジ紙に述べている。 「これは、1つの小さなカジノに関する申し立てよりもはるかに大きいことです。複数の管轄と機関に関連しており、国際的な案件です。これはオーストラリア政府とオーストラリア議会が関心を持つべきものです。」
2016年に中国を対象にした違法ギャンブル振興に関わったとして従業員19名が逮捕されたことにより注目を浴びた。 3つの報道機関による調査報告は逮捕された当時社員のジェニー・ジアン氏(Jenny Jiang)の証言を引き合いにしている。
ジアン氏によると、セールススタッフは、中国人の客をオーストラリアに誘致するために豪華な贈答品、「ラッキーマネー」と言われるギャンブル用現金、プライベートジェットや豪華ホテルの無料利用など、VIP客対応の常とう手段を提供するように指示されたという。
その中で最も魅力的な餌にされたのがオーストラリア移住の確保、子供の教育、シドニーやメルボルンにおける不動産投資などの手助けをすることだった。
しかし、クラウンはこの疑惑に関して否定する声明を出し、「法的および規制上の責任」を非常に真剣に受け止めており、「包括的なアンチマネーロンダリングおよびテロ対策資金調達プログラム」を持っていると述べている。(AGB)