シーザーズ・エンターテインメントは、1980年代に業界で初めて責任あるゲーミング(Responsible Gaming:RG)に対する取り組みを導入し、制度化した。シーザーズは、企業の社会的責任は事業の継続的な成功に不可欠の要素であると考えており、明確な目標、計測可能な成果、科学的根拠に基づく総合的なアプローチとっている。
シーザーズ・エンターテインメントの前バイスプレジデントとして責任あるゲーミングおよびコンプライアンスを担当し、現在は顧問を務めるジェニファー・シャトレーがシーザーズの施設におけるRGの枠組みについて語る。
Q1: RGとは何か。なぜ重要か
IRは楽しむためのものであり、従って当社はすべてのお客様が純粋に楽しむという正しい理由でカジノでプレイすることを望んでいる。責任あるゲーミングができないお客様が当社の施設または他のいかなる施設においてもプレイすることを当社は望んでおらず、当社が過去数十年間に開発したRGプログラム、対策、システムはそうした目標に沿ったものである。当社が目指しているのはお客様が責任あるゲーミングを行い、有意義な体験をするためのツールとリソースの提供であり、そのため限度を定め、金銭的な利益を目的にプレイしないようにしている。
Q2: シーザーズ・エンターテインメントのRG推進策はどのようなものか
論理的な科学に基づくRGの推進は以前からシーザーズのカルチャーにあり、当社は業界最高水準の業務遂行基準に従う責任を明らかにしている。社内のあらゆるレベルでRGを最大限に重視し、先進的な対策によりカジノ業界をリードするための取り組みを反映した方針をとっている。こうしたRGへの取り組みと継続的な投資は当社の事業面での成功に不可欠な要素であり、当社が施設を有するすべてのコミュニティにポジティブな影響を与えている。
シーザーズの対策の具体例:
ー全従業員を対象とした包括的な研修
ー責任あるゲーミングを行っていないことが懸念されるお客様と対話する750名以上の責任あるゲーミング・アンバサダーを対象に専門研修を実施
ー問題を抱えている可能性のあるお客様に対する参考情報及び各種支援策の提供
ーギャンブルの原則、ゲームの仕組み、責任あるプレイに関する助言、問題のあるギャンブルの治療情報とサポートなどを伝えるRG関連資料を施設内に置くことによるお客様への啓発と認識の向上
−ギャンブルに関係する問題が生じた場合に従業員とお客様が対応できるよう最先端技術の導入とプログラムの開発
ー責任あるギャンブルを行っていないお客様を対象に、米国内外のシーザーズ・エンターテインメントのカジノおよびギャンブル施設における自己排除および自己規制プログラムと当社の判断による強制排除の実行
Q3: 施設外ではどのような対策をとっているか
シーザーズは1995年、AT&Tおよび国家問題ギャンブル会議と連携し、支援を必要としている可能性のある人々に対し、業界初の全国規模の無料ヘルプラインを提供したほか、すべての販促物を含む顧客接点において、カジノ企業では初めてヘルプラインに関する告知を行った。また、問題のあるギャンブルに関し、米国各州の研究・治療機関、支援・公教育組織、学識経験者、医療専門家、問題あるギャンブルの元経験者、規制当局、その他の政府組織と有効なRG対策を巡って協力している。さらには、RGを推進するための業界初のテレビCMも行った。
Q4: 日本の問題のあるギャンブル対策の導入支援のためにシーザーズ・エンターテインメントはどのような活動を行っているか
今の日本の最大の課題は、RGの枠組みが不足し、科学的研究や治療の専門家が限られていることである。当社は30年近くにわたって培ってきたさまざまな分野における組織的な知見と国際的な専門家との関係を生かして、日本の支援に取り組んでいる。
当社はRG対策のために日本で5,000万円の基金を設置し、これまでに日本国内での依存症治療分野の医師や指導者らとの協力や取り組みに資金を提供してきた。また、当社の受賞歴のあるRGプログラムを、日本の文化にも適応させるために膨大なリソースを費やしている。当社は、他の市場で有効な対策が日本では有効ではない可能性があることを十分認識しており、日本の事情について研究したうえで、日本の専門家に依頼し、日本国民に効果的なメッセージを発する方法や、国際標準のRGの概念とプログラムを日本の文化に適応させるための方法をテストしている。
Q5: シーザーズでは日本向けの新技術を開発しているか
シーザーズは顧客体験と安全性を最優先しており、現行のシステムの革新と改善を常に模索している。長年にわたり、当社はRGミッションの達成を支えるRG技術に何百万ドルも投じてきた。その結果、当社は業界のパイオニアとなっており、例えば責任あるゲーミングを行っていない可能性のあるお客様に関し、従業員の懸念を記録、追跡、評価する「RGログ」テクノロジー・ソリューションを業界で初めて開発し、導入している。こうした取り組みを日本でも導入し、お客様と地域社会が安心できるよう当社の最新の専用ITシステムによるRGプログラムを備えたジャパン・エンターテインメント・リゾート(JER)の開発を目指している。現在開発中の顔認証技術について、先日、日本の報道関係者に披露したが、技術開発は日本固有の社会的特性に基づいたものでなければならないことを当社は十分に理解しており、この分野での日本のテクノロジー企業との提携を常に模索している。(PR)