日本からの旅行者をサイパン島の統合型リゾート(IR)へ取り込もうと試みているインペリアル・パシフィック・インターナショナル(Imperial Pacific International)は、従業員への8月分給与の支払いを目的とした送金が滞っていることを明らかにした。
マリアナズ・バラエティ紙(Marianas Variety)の記事によると、この会社はこれまでに2000人を超える時間給従業員に滞りなく支払いを行ってきたという。同紙によると、従業員への給与の支払いは今週中には行われるという。
その記事には、「インペリアル・パシフィック・インターナショナルといたしましては自社の義務を果たしてゆく所存です。今回のトラブルにつきましては、誠に申し訳ありませんが皆さまのご支援、ご辛抱、そしてご理解を賜りたいと存じます」と記されている。
同社は今年、日本国内における同社のブランドの知名度を強化すること目指して、ジャパン・ゲーミング・コングレス(Japan Gaming Congress)のスポンサーを務めた。
同社で事業運営と改善を担当する上級副社長、ルー・ツァイ氏(Lu Tsai)によると、現在、全旅行者のうち2割が日本人であり、今後はこの数を増やしたいと考えているという。
インペリアル・パシフィックは数十億ドル規模の資金を投入してカジノ部門を昨年オープンさせたものの、ホテルの建設はまだ完成しておらず、サイパン島には未だに高級宿泊施設が不足したままである。
インペリアル・パシフィックはフィリピンからさらに労働者を雇用し、夜間従業員の増員を図ることで、これまで労働力の不足や大型台風の直撃により遅延を余儀なくされたこのプロジェクトの早期に完成させたい考えである。
リゾートのホテル部門の竣工が、当初の予定日である8月末日に間に合わないことが明白になったことで、政府に工事期間の延長を申請することが不可避となったのである。今月の上旬にインペリアル・パシフィックの建設担当副社長、エリック・プーン氏(Eric Poon)によると、プロジェクトは全体の69%が完成しているという。 (AGB)