ウィン・リゾーツ(Wynn Resorts)の創業者であるスティーブ・ウィン氏(Steve Wynn)の性的違法行為疑惑に対する調査が長きにわたり行われた結果、現職の社長兼最高経営責任者であるマット・マドックス氏(Matt Maddox)が現職を維持するに適しているとネバダ州の規制機関が判明したと同社が発表した。
ウィンが受けた書面による結果では、マドックス氏が「2010年1月にウィン・リゾーツの役員として適していると判明された。それ以降ネバダ州ゲーミング・コントロール・ボード(Nevada Gaming Control Board)と優良な関係にある」とのこと。
ウィンの会長であるフィリップ・サトリー氏(Philip Satre)は、スティーブ・ウィン氏の辞任をもたらしたスキャンダルの後にマドックス氏が企業の再編成に対する働きを称賛し「会長の私、そしてウィン・リゾーツの取締役会はマット・マドックス氏が今後も最高経営責任者としての役目を果たしてくれると確信している。最高経営責任者に就任してから、マドックス氏は新経営陣、新しいポリシーや手続き、新しいコーポレート・カルチャーを持って企業の革新を率いた。ネバダ州の規制機関は聴聞会でこの革新をパラダイム・シフトとも呼んだ」と述べた。
この結果は、マサチューセッツ州の規制機関がウィンに対しアンコール・ボストン・ハーバー(Encore Boston Harbor)IRを運営する適合性を調査し、性的違法行為疑惑を隠したと批判したレポートを発表した最中のものである。
また、別件では、ウィンの企業セキュリティー責任者であるジェームズ・スターン氏(James Stern)が社員をスパイした疑惑をめぐり、ウィンを離職したことが明らかになった。元FBI捜査官であるスターン氏は工作員を送り込み、ウィンのカジノ・スタイリストを務めたヨルゲン・ニールセン氏(Jorgen Nielsen)を含む現・元社員を探っていたとされている。
辞任する前にスターン氏は何度も来日し、ウィンの日本IRライセンス入札の準備に関わっていた。(AGB Nippon)