サンズ・チャイナ(Sands China)は、中小企業2社の事業説明ロードショーを開催し、マカオの地元ビジネスコミュニティに対する支援を強調した。
同社の親会社であるラスベガス・サンズ(Las Vegas Sands)は日本でのライセンス取得を目指している。マカオを担当しているサンズ・チャイナはゲーミングハブにおいて最大のIR、ベネチアン・マカオ(Venetian Macau)およびザ・パリジャン(The Parisian)を運営している。
マカオのカジノ営業許可を持つ6社は、ローカルビジネスのプロモーションをさらに行うことについて政府からの圧力下にさらされている。また、可能であれば地元で物を購入するような動きもみられる。日本で想定される運営モデルとは違い、これら6大運営社はライセンスの入札当時、地元の投資家や企業との連携を強いられてはいない。
この企業説明ロードショーでは、マカオ・チアーズ・ホテル・サプライ・トレーディング(Macau Cheers Hotel Supply Trading)と華拓エンジニアリング・カンパニー(Wa Toc Engineering Company Limited)の特集となった。
マカオ・チアーズ・ホテル・サプライ・トレーディングは地元の企業家によって2011年に設立され、スリッパ、傘、レザー製品、カスタム紙バッグなどのホテルで必要な製品を主に扱っている。この地元中小企業は、2015年8月に行われたローカル・サプライヤー・オープン・デイ(Local Supplier Open Day)に参加して以来、サンズ・チャイナと取引を開始。また、サンズ・チャイナとの販売高は、2017年の時点で200倍以上にもなり、約340万パタカ(約4730万円)まで上昇している。
華拓エンジニアリング・カンパニーは2010年マカオで設立され、設置とメンテナンスサービスを含む、冷暖房空調設備(HVAC)のサプライヤーおよびサービスのプロバイダーである。このマカオの中小企業は、その他の請負業者に対する下請けとして、わずか8人の社員で始まった。華拓はサンズ・チャイナを主要クライアントとして8年間の成長と発展により、マカオ最大のローカルHVACベンダーとなり、現在では100人の社員を雇用している。(AGB)