月曜日にシーザーズ・エンターテインメント(Caesars Entertainment)の株式保有率を再び引き上げた活動家・投資家のカール・アイカーン氏(Carl Icahn)は、シーザーズの買収を目指すことが見込まれているが、現金による買収が出来るような資金を所有しているのがラスベガス・サンズ(Las Vegas Sands)のみだとバーンスタイン・リサーチ(Bernstein Research)が断言した。
2月にアイカーン氏がシーザーズの株式を保有していることを公開し、以降保有率を17.5%まで引き上げた。現時点ではアイカーン氏が取締役会の3席(25%)を確保している。
バーンスタインは「シーザーズを現金対価のみで買収できるのはラスベガス・サンズだと考えられる。ウィン(Wynn Resorts)やMGM(MGM Resorts)は現金と株式の組み合わせが可能かもしれないが、エルドラード(Eldorado Resort Casino)やペン・ナショナル(Penn National)など小規模カジノは流動性が低くて負債比率が高いので株式を対価とする逆さ合併となる」と報告で述べた。
また、シーザーズの売却が高くつくものでメリットが不透明であると注意した。
サンズ、ウィン、MGMは日本でのIRライセンスを目指し、米国市場のエクスポージャーが更に高くなるためシーザーズを買収することが望ましくないはずだとバーンスタインが指摘した。(AGB)