日本のIRを独創的に創り出すことは市場の成功にとって不可欠だが、オペレーターは国内マーケットの重要性を考えなければいけない。
東京のコンラッドホテルで開催されたジャパン・ゲーミング・コングレス初日の朝、日本のIRのローカリゼーションとエンターテインメントの提供についていくつかのパネルが行われた。
モルガン・スタンレーのマネージング・ディレクターのプラビーン・チャードハリ氏(Praveen Choudhary)は、日本においてはマスマーケットおよびプレミアム・マスのマーケットに焦点が当てられるだろうと話した。
ハウステンボスの高田孝太郎総括本部長によると、佐世保に位置する同リゾートは国内マーケットを中心としており、来場者の10%のみが外国から来ているという。
高田氏は、IRの建設により海外からの訪問者は2倍に増えることを期待していると述べた。
しかし、政府は日本人観光客を IRに呼び込むためのマーケティング活動に対する懸念もあり、現在提案されている入賞制限はこの代表的な例となる。
「シンガポールと同じように、地元の顧客をターゲットにしたマーケティングを禁止にする暗黙なルールがあるかもしれません」とスペクトラム・ゲーミング・グループ(Spectrum Gaming Group)のフレッド・グシン氏(Fred Gushin)は予想した。
セントラル・フロリダ大学の准教授である原忠之氏は、日本のカジノでは日本人の支出は富の分配になるだけだが、外国からの観光客は海外からの富を日本に残して帰ることの重要性についてコメントした。
政府は海外に出て行く収益を取り戻すためにインバウンド観光を強調していると言える。
フォックスウッド・リゾーツ・カジノ(Foxwood Resorts Casino)の最高執行役員(COO)であるフェリックス・ラパポート氏(Felix Rappaport)は「国内マーケットのみにターゲットを絞ることは大きなチャンスを逃すことになる。ラスベガス・モデルから学ぶことはたくさんある」と述べた。
西村康稔内閣官房副長官は、今後のIRで政府が求めていることについて発言をし、毎年来日する2800万人以上の外国人観光客に健全な夜のエンターテイメントと日本のユニークなエンターテインメントを提供したい考えに関して語った。
インバウンドゲストだけでなく、現地のゲストにとっても楽しいコンテンツを提供し、ショッピングセンター、ホテルなどの関連施設、大規模な展示ホールや会議施設が他の国々のレベルに追いつくきっかけにもなる。
国内の音楽イベントを開催する施設が不足している現状をみつめ、このような会場も建設することも視野に入れており、「これらを通じ、日本の新しい側面を世界に見せたい」と決意を表しました。(AGB Nippon)