林文子横浜市長は2017年1月に採択した「白紙」の立場は従来のままだが、行動と発言の裏にある考え方からすると、同氏が2016年末まで主張してたIR支持が今でも健在と考えられる。
7月3日の記者会見がまたこの考えを裏付ける。6月に開かれた市民向けの説明会ではIR誘致に対する厳しい意見を受けたことを認めつつ、「一層理解が深まった」と述べた。しかし、この主張には何らかの根拠があるかどうかは不明である。
もっと明白なのは横浜港運協会と横浜港ハーバーリゾート協会のカジノ反対提案に対する林市長の対応である。違う視点からの提案を出したことに深い感謝を述べながら「カジノ抜きで全体を運営するのは採算的に難しい」としっかり発言している。
林市長の対応は藤木幸夫会長の山下ふ頭における開発提案を本質的に否定し、藤木会長のカジノ抜きMICE施設も同様に否定されていると強く示唆するものである。
また、林市長は市民投票などのやり方を採用せず最終的に自分で判断しなければならないと述べた。その一方、IR誘致の判断はまだ時間がかかるとも言った。(AGB Nippon)