小池知事、IR開発計画をめぐり都民を欺いたと非難される

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2017年の夏に、横浜の林文子市長は「白紙」を主張して再選を果たしたが、実際は自分が治める横浜市でのIR開発に賛成していた。カジノ反対の活動家たちは、隣の東京で小池百合子知事により歴史が繰り返されると考える。

2017年の市長選挙のときと同じように、現職の小池知事は海岸線のIR候補地を検討し調査を行いながらもIR開発に対してはっきりした意見がないと主張していた。また2017年の同様に野党の候補者は、都民が不徳な政治家に騙されていると、現職の知事が密かにIR開発を支持しているがそれを打ち明け判断を都民に任せるつもりがないと訴えている。

7月5日に控えている知事選にて小池知事の最も有力なライバルと考えられる日本弁護士連合会元会長の宇都宮健児氏は、知事選における3つある緊急政策の一つがカジノ反対政策である。問題を真剣に向き合っていると裏付けるかのように、宇都宮氏は6月22日に東京都江東区の青海地区を訪れ、IR誘致への反対を再確認した。青海地区とは、小池知事が近いうちにIR誘致を提案すると予想されている場所である。

青海地区の候補地を視察した宇都宮氏は「カジノを経済活性化の一手段とすること自体が政治家としては禁じ手だ」と語った。

宇都宮氏を支援する人物も「カジノは人の不幸の上に成り立つ商売。マイナス面しかなく、カジノを止めるために、ぜひ宇都宮さんを都知事にしたい」と述べた。

小池知事と林市長の違いは、前者が最初から意図が曖昧だった。

林市長は最初のうちにIR開発に賛成していたが、市長選が近づくにつれて「白紙」のスタンスを主張するようになり、その後IR誘致を強く賛成するように考えが変わったと再び主張した。小池知事にはこのような荷物がついていない。

それにもかかわらず、宇都宮健児氏の知事選出馬を支持する野党である日本共産党のしんぶん赤旗は、小池知事のIRに関する今までの発言をこまめに以下のようにまとめている:

「エンターテインメントをそっくり考えるという意味でのIRについては積極的」(2016年9月)

「観光振興という点ではプラスと思う。一方、社会的な懸念が議論されている。そこを総合的にみていく」(2016年12月)

「メリットの部分とデメリットの部分を検討する必要があるというのが都のスタンス」(2018年7月)

つい先週でも、小池知事の語り方が変わらず「メリット、デメリットを検討している」と記者会見で述べた。

カジノ反対の活動家にとっては、小池知事が採択している「メリット、デメリット」は妙にも林市長の「白紙」と似ている。

この問題をめぐり、宇都宮氏は「誘致するのか、反対するのか、曖昧にしているのは非常にけしからんことだ」と小池知事を非難し続けている。

7月5日の選挙で小池知事が圧倒的な勝利で再選を果たすと広く予想されている。しかし、その後の数ヵ月の間にIR誘致競争への参加が表明されれば、IR賛成の保守派が再び誘致の権限を正式に得るより民主政治の裏をかくことを選ぶ一例となってしまう。

小池知事が本当にIR誘致を支持しているのであれば、林市長と同じ間違いを起こしたということになり、将来における政治的な地雷場を作ることにもなる。(AGB Nippon)