台湾は現在、ゲーミングサービス業界で約20万人の従業員を雇用しており、法的枠組みが完全とは言えない中、ゲーミング企業による投資が増加していると、Join International Law Officersの業務執行社員であるカルヴィン・ヤン氏(Calvin Yang)はG2Eで語った。
台湾では宝くじを除く賭博が禁止されている。昨年10月、キンメン島の住民が国民投票でカジノ建設認可を棄却したことによって、賭博認可法案通過計画は頓挫した。
しかし、ヤン氏は、ゲーミングサービスの提供に関する状況は、台湾内ではなく国外でサービスを提供している限りは合法であるとの見解を示した。運営を可能にするには、ウェブサイトを国外のゲームライセンス・エンティティが所有・運営をする必要がある。ゲームサービス・プロバイダは、その国外のゲームライセンス・エンティティとの間に業務外部委託契約を締結し、収益が「ゲーミング」ではなく「サービス」から得ていることにするというわけだ。
台湾の最高裁判所では、オンライン賭博に関する判決を2013年に下し、2014年から2018年にかけて30件の起訴があった。国内賭博に関連した16件はすべて有罪判決を受けたが、上記の仕組みを利用したゲーミング企業はそのうちの3件のみだった。
現在の法律では、上記の運営モデルを黙認している形となっているが、台湾ゲーミング・サプライとサービス協会(Taiwan Gaming Supplies and Services Association)は、より明確な法的枠組みを作り出すために政府とのコミュニケーションを図っている。
フィリピンは、オンライン賭博に関する法律を定めるアジアの唯一の国である。昨年、法律改正に伴い、ゲーミング会社の国外流出の動きがみられ、流出先は台湾やカンボジアの可能性が高いと見られている。
カンボジアではオンラインギャンブルとカジノとの兼業が許可されており、政府は現在、賭博に関する法律制定に取り組んでいる。
カンボジアのハーティエン・ベガス(Ha Tien Vegas)カジノ社長であるリー・ジョーンズ氏(Rhy Jones)は、約10万人の外国人労働者が現在、オンライン事業に従事していると述べた。(AGB)