政界やメディアからの脚光を浴びることはないが、合法と違法が入り混じった形で日本は既にオンラインやモバイルのギャンブルの成長期に突入している。
氷山の一角のように、直接このような事業を展開している企業と賭け事をしているユーザーにしか注目されていないようである。
一つ大きな動きとして、Google Playのアプリストアが3月1日からリアルマネーでギャンブル行為をするアプリを日本向けに提供し始めるとアナウンスした。このようなアプリが提供されている19の国や自治体の中で、日本はアジアで唯一の市場の市場となる。
Googleのサポートページによると、特定の市場では4種類の一部または全てのギャンブルが可能になると記載されている。そのカテゴリーはオンラインカジノ、ロッタリー(宝くじ)、スポーツベット、デイリー・ファンタジー・スポーツ。日本の場合は競馬、競艇、競輪と宝くじが該当する。
合法なオンラインやモバイルギャンブルは少しずつ日本でも浸透し、急激に成長している。
競馬、競艇、競輪のオンライン化は特にここ数年強化されてきたため、最近では直接券を購入する販売所の売り上げを割合的に超えるまできた。コロナ禍により競技場も無観客開催を強いられている中、売り上げは全体的には落ちるどころか伸びている。
モバイル機器にこのようなアプリが提供されれば、この傾向はさらに続きそうである。
それとは別に、管理が難しいのが日本語でサービスを提供する国際オンラインカジノサイトである。違法とはいえ、ネットでは関連する広告は非常に簡単にみつかる。警察も現時点では見て見ぬふりをしているようだ。また、このようなサイトなどを使用する日本人のユーザー数や賭けられる金額も上がっている想定できる。
このような動きは現代社会やビジネスの世界において現実的であるが、日本では管理体制の政策以前に、最善策を協議する姿勢も未だみえてこない。
日本の政治的能力が低下している現状を考えると驚くことでもない。今週の日本で話題になっているのは世界を前に差別的な発言をしながら、影響力を持ちすぎているのか退任も辞任にも追いやられることがない元総理大臣のニュースである。さらに、現職の総理大臣は衆院を前にコロナワクチンの承認が遅れている理由に、日本人特有の人種差が想定されるため一定の治験を行う必要性を挙げた。
このレベルで政治が進んでいるのであれば、オンラインギャンブルが議論されることもないこと自体が驚きではない。今後はメディアや大学などでまずは議論されることを願うのみである。
IR整備法が可決された当時、長く放置されてきたギャンブル依存症という社会問題に対する政策やインフラが議論されると思われていた。
しかし、パチンコホールや競馬場に限らず、ギャンブルそのものが自宅のパソコンや手持ちのスマホで行えるようになった今、このような議論は逆にフェードアウトしている。日本は今まで通りの醜い話題や論争を起こすような話題を無視する姿に戻っている。
2020年台後半にIRが開業した時、日本社会全体に対する影響は大きくないことは明確になってきた。巨大な施設が立ち上がると同時に、ギャンブルはモバイルで済ませる時代になっている。(AGB Nippon)